ぼんくら解体新書

はぐれぼんくら超人の日常

銀杏BOYZ『DOOR』レビュー 満月が焼きリンゴに見える

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『DOOR』

 十七歳(…cutie girls don't love me and punk.)
犬人間
日本発狂
援助交際
メス豚
あの娘は綾波レイが好き
SEXTEEN
リビドー
夢で逢えたら
銀河鉄道の夜 
惑星基地ベオウルフ 
夜王子と月の姫 
NO FUTURE NO CRY
人間
なんとなく僕たちは大人になるんだ

 

僕はツイッターでわりと銀杏BOYZについて呟いてますけど、僕のフォロワーさんの中でおそらく半分以上は銀杏をそんなに知らないか、全く知らない人なので、少しでも、もう、少しでも読んで興味を持ってもらえたらなと思い、全曲レビューしていこうと思いました。

まあ、それも、最近批判っぽいことばっかりな気もしまして、自分もなにかしらプラスにできたらなと考えたんですよ、いちファンとして。

自分の中で閉じこもるだけじゃ仕方ないですし、銀杏BOYZがいかに熱のあるバンドかを知ってもらえたらなと、思いました。

だいたい僕もフォロワーさんから銀杏BOYZ教えてもらってハマっていったんですよ。

もう、4年前とかの話ですけど。

 

はい、銀杏BOYZはね、『君と僕の第三次世界大戦的恋愛革命』と『DOOR』を同時にリリースしたんですけど、『DOOR』から紹介するのは僕がこのアルバムから聴き出したからです。

 

まず

 

一曲目

・十七歳(…cutie girls don't love me and punk.) 

そら歌詞全部良いですよ、全部良いですけど、銀杏BOYZのアルバム、1発目の歌詞「あいつらが簡単にやっちまう30回のセックスよりも、グミ・チョコレート・パインを青春時代に1回読むってことの方が僕にとっては価値があるのさ」

から始まるのやばいでしょ。

僕が十七歳を初めて聴いたとき『グミ・チョコレート・パイン』を読んでなくてね、どれほど凄い本なのかと、すぐヴィレヴァン行って買いましたよ

この本の話になるとまた長くなるので悔しくも省略しますが、この本は面白いしスクールカーストとか、『桐島、部活やめるってよ』的な物語が好きならハマると思います。

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まあ十七歳の歌詞のくだりは必ずしもグミチョコでなくても良いんですよ、聴く人にとって。
例えばそれが本じゃなくて映画でも良いし、違うバンドの曲でも良いと思います。セックスってのは身体で感じる''体験''ですよね、それが簡単に行われてしまうことよりも、自分にとって大切なものを青春時代に読み、聴き、見る、んでそれを自分のエネルギーにしていく、その方が自分にとっては価値がある。けど、そんなこと言うても「現実なんて見るものか 大っ嫌い僕自身」て歌うのがまた、寂しくてええんですけどね。こっちのほうが価値のあるってわかってても、そう思うこと自体がヤケに感じてしまうし、そのために芸術を楽しんでるわけではない、でもあの娘はセックスしてる、大っ嫌い僕自身ってなりますよそりゃ。別に現実逃避のために音楽を聴いてる、映画を見てる、本を読んでる訳ではないのに、現実逃避の手段としても消費してしまう、それがまた寂しいんですよねえ。もう、全部を壊したい、そんなときは十七歳に戻りましょう。
僕は若いうちに銀杏の十七歳を聴いて良かったと思ってます。
 
2曲目
犬人間
 
改めて歌詞を見ると、一節一節のとがり方が凄いなって思います。
「退屈だけが友達さ」とか「まるで僕は犬のよう」いや~とがってますね。
僕が個人的に好きなのは「上を向いて歩こうを下向いて歌う、ドブ&ピース」のとこです。この曲のこの箇所は何故かRCサクセションでROCK ME BABYの「まるで気のきいた歌もないけど それでいいのさ それが最高なのさ」て歌詞を思い出します。まあたしかに聴きたい曲もないし全部をやめたいのに、衝動として歌ってまうみたいな、俺はそれでもやるから!どんなもんじゃい!!みたいな熱を感じます。いいですねえ。
 
3曲目
日本発狂
 
はい、もう曲名からしてやばいですよね、日本発狂ですよ、犬人間の次に日本発狂とくるから凄い。
もう、この時点で銀杏にやられますよ。これが、ギンナンショック!
全てをぶち壊したいときに銀杏のメンバーの「日本発狂!」て声が耳に届けばそこからもう、精神は落ちていきますけどべつにそれでもいいやって思えます。
クラスで人気のあるようなそんな餓鬼にはなれっこないのさ!
十七歳、犬人間、日本発狂、この3曲はすげえ自暴自棄を歌ってて、世の中もクソやけど自分もクソ野郎やと、そう言うてるんですね、日本発狂の歌詞、「誰かを愛するなんてできるかな、こんなに醜い僕だから」があります、それを踏まえて、次の曲にいきます
 
4曲目
 
日本発狂の歌詞に、歌詞カードには載ってないですけど「日本発狂、学級閉鎖、援助交際、日本発狂」ていう箇所があるんですよ、やから曲の流れとしても日本発狂と援助交際はわりとリンクしてまして、こんなに醜い僕だからと歌った彼が次の曲でどうなるのか、
最初「あの娘を愛するためだけにああ僕は生まれてきたの」て歌いだすんですねえ
醜い僕は、愛せる人をみつけたんですよ
でも悲しい噂を聞いたと、。
援助交際の良いとこは、どう考えても実らない恋をした醜い僕が、あの娘の悲しい噂を聞いてひたすらに商店街を駆け抜け、自転車を漕ぎ、家では毎日、真夜中にあの娘のことを考えるも、自分には何もできないことを知って最後に「どうか幸せでいておくれ」ってただ、願うところなんですよ
その願いがどれだけ哀しくもあり、悲痛な叫びであるか。銀杏の曲の中でも1番くらいに好きです。
援助交際はpvもすごく良くてYouTubeにあります。僕はそれを見て銀杏にハマっていきました。
このpvは凄く4人の銀杏BOYZの感じが伝わって好きです
1番最初見たときは峯田さん、甲本ヒロトに良い意味で影響されてるなって思いました。
暴れまくって転げまわって吐き出していく、かっこいいですね
村井守のドタドタしたドラマも初期衝動をそのまま演奏に活かしてる感じがして良いんですよねえ。
 
5曲目
メス豚
 
ああ、醜い僕はもう嫌になってもうたんですかね、ここで急にメス豚と歌います。正直いうと、歌詞は最低なんですよ、もう、最低なんです。でも、アルバムの中にこれがあると人間らしさがここで見えてくる気がしてね、ボロボロになった男子の歌ですね、はい。フラれた日にはこれを聴きましょう。歌詞で「女なんて嫌いだ、女なんて嫌いだ、アメリカなんて嫌いだ」ってあるんですけど、ここのアメリカが凄い違和感なんですよ、あれ、テキトーに叫びたいわけ?無理して言うてる?みたいな。やから女なんて嫌いだってのも一時期思ってしまっただけで、ほんまはそんなやつじゃないんですよ!!たぶん!!だって、最後は「僕なんてどっかに消えちまえ」ですからね、結局全部抱え込んでしまうんですよ。
 
6曲目
あの娘は綾波レイが好き
 
はい、ドロドロのネチャネチャのズブズブのあの娘の歌です。あの娘側の感じがこの曲では、わかります。あの娘は中谷美紀が好きって曲がありまして、YouTubeにもあるんですけど中谷サイドからNGになったかなんかで、綾波レイになりました。ガイナックスかな?エヴァの制作会社に曲名に使っていいか、歌詞の内容も伝えて電話したら良いよって言われたみたいです。
いや、歌詞の内容踏まえてよー許可だしたな、って思うんですけどね。
あの娘は中谷美紀が好きとは歌詞の内容も歌詞から伝わる感じも違うので中谷版も聴いてみてください。
まあ自堕落に溺れていくあの娘の歌ですねえ。あの娘がヤッてる相手は絶対イケてる感じでしょ、ああ悲しくなるよ。
あの娘は綾波レイが好きは好き嫌い別れると思います。この曲はあんまり好きじゃないって銀杏ファンの人何人かいますし、でも逆に好きな人はだいぶ好きって感じですね。
僕は嫌いじゃないし、普通に聴きますけど綾波版はけっこーダメすぎるあの娘なんですよ、中谷版はあの娘にも理由があってこうなってるみたいなのがちゃんと伝わるので僕は中谷版の方がどっちかゆーたら好きです。あの娘は綾波も好きですけどね!!
 
 あの娘は中谷美紀が好き
 
7曲目
SEXTEEN
 
 あの娘は〜に続いてこれもドロドロした感じですねえ。欲望に溺れていくあの娘と僕の歌です。そういや大森靖子さんはSEXTEEN聴いて自分を歌ってくれてるて感じて、銀杏BOYZにハマったっていうてましたね。
あの娘〜、SEXTEEN、次の曲のリビドーは、メス豚までの''醜い僕''とはまた違う人物の感じもあるんですよねえ
あの娘〜からの僕はあの娘が溺れてしまう相手って側面もあって、この僕は自分も欲望に溺れてしまうが故に、どんどん落ちていってて、メス豚までの醜い僕は、とにかく相手がいない、砂漠でいうとオアシスを探しもとめて放浪してる感じなんですよ。からっからです、
逆にあの娘〜からの僕は溢れすぎてそれに溺れてるみたいな。自分も自堕落に陶酔してるんですね。
SEXTEENは最後の愛を滴らしてーー!のとこが好きです
 
8曲目
リビドー
 
歌詞の「納豆ご飯食ってからチューしよう」が衝撃すぎてね、キス経験したことないときにこれ聴いてチューてそんな状況でもするもんなの?て思いましたよ。
リビドーってのは性的衝動です。峯田はアルバム制作するときに性欲が足りない、オナニーもっとしろ!てメンバーに言うてたみたいです。とにかく溜まったもの、そのエネルギーみたいなのを曲に昇華したかったんですかね、凄いですよね、その考え
銀杏BOYZ DOORはここまでわりとドロドロネチャネチャズブズブの曲できました。聴く人によっては最低、とか引く人もいるでしょう、そんくらい沈んだあとにですよ、次の曲です
 
9曲目
 
いや〜綺麗、メロディも歌詞も凄い綺麗であり美しくもあるんですよ。一節一節も面白い表現がありまして僕は大好きです。ええ、前のブログで書いたんですけど僕はこの曲を聴くと初めて行ったときの風俗嬢思い出します。思い出は美化されるって言葉がありますけど、そうなんですよ、あの人と、あの娘との思い出は美化されます、でも、この曲聴くとそれの何があかんの?て感じがしてね
美化してもいいんですよ、自分の思い出を託せる、そんな曲だと思います。
夢で逢えたらは思い出を飾る上で最高の額縁だと思いますよ。
 
10曲目
 
もうね、普通に良い曲なんですよ。歌詞というより詩やし。銀杏ってこのタイプの曲もできるって感じました。まあ楽曲自体はゴイステからありますけど、銀杏のアルバムにあるからもっと意味が出てきますね。
高校のときに友達と遊んで帰るとき、冬やってね、大阪なんで雪なんか1年に2回くらいしか降らないんですけど、駅から出た瞬間に雪が降ってて、そんときに聴いた銀河鉄道の夜が凄い美しかったですねえ。
夢で逢えたらからの銀河鉄道の夜の流れが良い、好きです。
 
11曲目
惑星基地ベオウルフ
 
人間は汚い部分もありゃ少しでも美しい部分もある。その少しの美しさ、醜い僕にもある綺麗な部分、それがこの曲から伝わります。日本発狂で「誰かを愛せるなんてできるかな こんなに醜い僕だから」と歌ったあと、惑星基地ベオウルフでは「ああ神様はこんな泣き虫の僕をきっと笑うだろう 宇宙の果ての城にあの娘はとらわれたまま」て歌うんですよ
構造としては同じでも、全然言葉にしたら違うんですよ、銀杏BOYZは人間の醜い部分、綺麗な部分も両方見せてくれます。
曲の真ん中の「あなたはきっと幸せになれるわ だって私を幸せにさせてくれたもの」が凄い好きです
この言葉で色々救われますし、成仏できますよ、ほんと。
 
12曲目
夜王子と月の姫
 
まあ曲名からして良いですよね
凄い夢の話なんですよ、そんな綺麗すぎる恋なんてあんのかって、世界の終わり来ても僕等は離れ離れじゃない、そんな綺麗すぎるのあんのかって、でも、そんな現実離れした世界観やからこそ見える夢の2人の関係ってのは成立するわけでね、そこが良いんですよ。叶わない理想のような関係も、現実離れした世界観の中では成立できる。
曲の中で出てくる少年は、ああこんな醜い僕にそんなことできるんかなと夢の物語を想像してね、んで、プラスチック、無機質な、意味のあるかないかわからない涙が現実じゃ溢れ落ちる。
素晴らしい
 僕も夜に月見ながら妄想したいですよ!
 
13曲目
no future no cry 
 
これまでの曲の男の一人称は「僕」なんです。
でも、no future no cryの一人称は俺なんですよ。僕が急に俺ってなるからこそ歌詞の「俺は俺の悲しみを歌う 俺の悲しみをここにみつけるために」が印象強くなるし、なんでもない普通の少年が得体の知れないものを心の奥に抱え込んでるってのがわかるんです。
あと、no future no cryの歌詞、「未来は無いけど泣いちゃダメさ」てのは、まだ泣くほどやってないじゃないか、泣くにしては早いよって意味で捉えてます。
この曲は誰かに向けてというより、自分の曲なんですよ、やから俺って一人称なのかなとも思います。自分の中の化け物と自分との対峙のような。「お前に会いたくてここまできたんだ」ってのも過去の醜い僕に語るような気もしましてね、この曲は意志が強くて好きです。叫びたくなるし。いいねえ
 
14曲目
人間
 
この曲は10分ありますけど、アルバムに収録したのが10分なだけであって、本質としては終わりのない歌やと思うんです。なんというか、終わりという着地点に向けて歌ってるというより、ただ叫び歌い狂う、それの継続の歌やと思います。
ある点に向かってうたってるわけではないんですよ。いつまでも歌える。そんな曲やと思います。まわるまわるぐるぐるまわる。我々人間が生き続ける限り、この歌は続く、そんなイメージがわきます。
エネルギーが物凄いし僕は初めて聴いたときに一気に好きになりました。
YouTubeにあがってるライブの人間も凄くてね、会場を走り回るんですよ、峯田が。
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このライブの映像は凄い、生きてるって実感できる。
人間を全否定し、全肯定する、それが銀杏BOYZの人間やと思います。いや〜凄いよ
 
15曲目
なんとなく僕たちは大人になるんだ
 
これ、カラオケでもチン中村26歳誕生日!の部分が入っててね、びっくりしましたけども。
この曲も良いですよねえ
アルバム最後がこれってすげえ良い。
なーんかセンチメンタルでいてもたってもいられないみたいな青年の心をモロに代弁してくれてます。
共感できすぎてしんどいっすよ。
「明日はなんかいいことあればいいな」
みんな成長するし、大人になるし、でも俺は変わらずにこのままで、なんなんやろうってなりますけど、そういう感傷的な考えみたいなんが歌にそのままなっててね、僕は好きです。
 
 
はい、てことでね、誠に勝手ながら改めてレビューしてみました。まあ話せばもっと長くなりますけどもやっぱこのアルバム良いですよね
エネルギーが詰りまくってますよ。
衝動が全編にわたってあって、そら影響されますよ。
名盤ですね。
あー、ブログの締め方がわからん、わからんよー
くそー、援助交際みたいに最後はthe jamのin the city でかっこよくしめたいけど文字やからできねえ!くそう!
もう、しゃあないから写真貼るわ!
デレレレレレッデデデレレレれ!!
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おわり
 
最後までありがとうございました
銀杏BOYZは本当に面白いバンドやと思いますよ。