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『M-1グランプリ2018』前編〜決勝1stラウンドを見て〜

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こんばんは自称バームクーヘンです。

12月2日、日曜日『M-1グランプリ2018』が開催されました。

さてさて、まず

〜審査員の方々は〜

今大会の審査員は前回と同様の七人ですが、顔ぶれが三人変わりました。

審査員は上沼恵美子松本人志サンドウィッチマン富澤、志らく、ナイツ塙、オール巨人さんたちでした。

新たに、志らくサンド富澤、ナイツ塙が審査員になりましたね。

 

個人的に思うのはナイツ塙さんの寸評が1番的を得ていたし、ダメ出してきな箇所でも空気が悪くならないよう配慮してたと思います。

勿論、オール巨人さんもそうですし、松本人志さんはコメントした後で、会場を暖めるためにボケたりして、芸人に対しての優しさにちょっとウルっとしました。

特に今大会は前半の空気がやたらと重かった。

 

後半から松っちゃんが会場を少しでも暖めることに徹してたのが印象的です。

 

出場コンビ

(出番順)

・見取り図(コンビ結成11年目)

スーパーマラドーナ(ラストイヤー)

かまいたち(14年目)

ジャルジャル(ラストイヤー)

ギャロップ(ラストイヤー)

・ゆにばーす(5年目)

・敗者復活組 ミキ(6年目)

・トムブラウン(9年目)

霜降り明星(5年目)

・和牛(12年目)

でした。

 

 

敗者復活戦

敗者復活の闘いも壮絶なもので、僕的にはプラスマイナス(ラストイヤー)がくると思ってたんですが、ミキでした。

そのため、前大会の出場コンビが6組もいるという形になりました。

プラスマイナスは大ウケしてましたし、劇場番長と言われるくらい、劇場で最もウケてるコンビなので残念でならないです。

しかも、しかも、ですよ。

敗者復活戦でかけたネタは過去からある、彼らを代表するネタやったんです。本気度がこちらにも伝わりました。

敗者復活組1位のミキと投票、1万8000票差なのが惜しいです。

こればっかりはしょうがないですが。。

あとはたくろう、金属バット、ウエストランドあたりが面白かったですね。金属バットはコメントもめちゃくちゃ良かったです。

 

本戦

 

1組目 見取り図『女性を紹介する』

 

「スポブラ」「あたおか」など、見取り図のお得意芸のワードツッコミ、知らない人物を序盤に言って後で「誰それ」と回収するあたり、盛山の力あるツッコミとふざけきったリリーのボケが合わさって良かったです。が、トップバッターなのと会場の空気が異様に重かったのか、ハマらず、点数は伸び悩みました。

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個人的には総得点が、あと15点〜20点ほど高くても良かったんじゃないかなと思いました。

志らくさんから指摘のあった「前半が古くさい」はどうなんでしょう。

古くさくても面白いてのはありますし、''古くさい''と言うのならば何故古くさい=低得点になったのかコメントするのが、あの場じゃないでしょうか。

しかも、見取り図のそれはあえてありがちなボケをして、後で回収していくスタイルなので、ネタの全体的な構成からすれば全然古くないと思いました。

 

2組目 スーパーマラドーナ『隣人』

 

ラストイヤーのスーパーマラドーナ、今回はサイコ強めのネタで、過去ネタのようなボケ連発というより、はドラマ仕立てに物語性、構成力に重きを置いたものだったと思います。

しかし、期待していたものが過去ネタのようなものと違うこと、会場の重い空気、じゃっかんサスペンスホラーに振り切ったネタが合致せず、点数は伸びませんでした。

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たしかに僕も見ててヒヤヒヤしましたし、ネタの物語性は良かったので、今大会自体にネタがハマらなかったのが残念です。

「ホラーと笑いは紙一重」と思いますが、ホラー部分が少し強かったのかなあ。。

少なくとも、M-1向けのネタではなかったかな、と僕も思いました。15分くらいのコントで見たいネタです。

 

3組目 かまいたち 『タイムマシーン』

 

準決勝ではトップウケと言われてたほどの強ネタ、『タイムマシーン』

かまいたちの漫才のスタイルはどんなネタでもしっかりと起承転結があり、風呂敷を大きく広げていく漫才で、それは見事でした。

終盤にかけてツッコミであるはずの濱家が壊れていき、ボケの山内の方が正しく思えてくるバカバカしさ。さらに、要所要所にドカンと大きな笑いもあり、見ていてかなり高得点を期待しました。

しかし、そうもいかず、ファイナルステージ当落線上の636点と落ち着いてしまいました。

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個人的には出順が悪かったのと、途中からツッコミの濱家が笑いながらネタをしてたこと、それに大阪弁で後半の言い合いのあの速さは聞き取りにくいのかと思いました。かまいたちはネタを4分以内で守ることに徹しすぎているのかもしれない、4分20秒くらいまではギリギリセーフですから。

逆に、ネタ時間を大幅に超える前提のネタのコンビ(後に触れます)もいて、難しいところです。

難しいなあ!僕的には645点は超えると思ってました。

 

4組目 ジャルジャル『国名わけっこ』

 

去年に引き続き、ゲーム形式の漫才です。会場はドンッと笑いが湧く。2人が何をして、そして何を言っているのか、自分は何で笑っているのか?奇妙なジャルジャルワールドに引き込まれていきます。「ゼンチン」「トラリア」「ドネシア」、訳もわからない言葉でこれだけ笑いを取れるジャルジャルのスタイルは圧巻でした。

さらに、去年、審査員の中では松本人志オール巨人以外にはほとんど否定されたゲーム形式の漫才をラストイヤーでするジャルジャルの強さ、とても良かったです。

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得点もこれまで最高点の648点になりました。

これまで審査員としてあまり、ジャルジャルを評価してこなかった中川家礼二が高得点の93をジャルジャルにつけ、コメントでは「彼らのスタイルを貫いた頑固さが良かった」と言いました。そのとき、ジャルジャル福徳が泣きそうになるんですよね。ああ、たまんないですね。

僕的にもこの点数は納得でした。

しかしながら高得点を付けたにも関わらず、「笑わなかった」というある、審査員。後に、ツイッターでも弁明していましたが、どうもその寸評は理解し難いものでした。

そのコメントの後に、ネタ中爆笑していてジャルジャルに得点も高く付けた松本人志が「なんか屁出た」と、それくらいバカバカしく面白かったと笑いを交えて評価するところが最高でしたね。

 

5組目 ギャロップ 『合コン』

 

ラストイヤー、ギャロップ 。毎年、準々決勝で大ウケしてても何故か落とされてきたいぶし銀漫才師がラストイヤーに決勝進出します。

ネタの構成、バランス、漫才師としての巧さ、申し分ない出来でしたが、なかなかお客さんにハマらず、得点も伸び悩みました。

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おそらく、前の組のジャルジャルが型を壊す漫才をして会場を沸かせた後に、正統派しゃべくり漫才をしたため、そのギャップにノレなかったのかもしれません。惜しい!惜しい!

個人的にはトップバッターの見取り図同様に総得点があと10〜15点高くても良かったと思いました。

そして、審査員のコメントでは「ハゲ方が面白くない」と、辛辣すぎる意見が出ます。

個性を殺すのがいじめ、個性を生かすのがイジリだとしたらこの発言はどちらでしょうか。

漫才の寸評にもなっていないですし、芸人を殺しにくる発言はなんなんですかね。

でも、でもですよ、その辛辣なコメントの後に松本人志が「そんなにハゲてないよ」と、あえて前に発言した審査員のコメントにのっかりながらも、場をわかす笑いでフォローしたのに感銘しました。

松っちゃん、最高〜〜。芸人は芸人に優しい。

 

6組目 ゆにばーす 『遊園地』

 

会場がまだ温まらないなかでの後半、明らかに緊張感が漂うゆにばーす。ネタ自体も去年と比べてしまうフィルターに皆がかかってしまうため、凄く伸び悩み、さらに最初で1度ズレたものが時間が経つにつれてそのズレが大きくなり、残念な結果になってしまいました。

んん、こればっかりはしょうがないかなあ。ゆにばーすはネタの方向転換するかも??ハラちゃんのしゃべくり漫才の才能が開花した気がします。

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7組目 敗者復活組 ミキ『ジャニーズ』

 

題材は弟が勝手にジャニーズ事務所にお兄ちゃんの履歴書を送ったというシンプルなもの。

ですが、ツッコミの勢い、そして漫才師として流石にうまい。

兄弟漫才師は互いのコンビネーションが、やはり他とは違う。しかしながら、やからこそ他人同士のコンビでは出せる味が出ないのも事実なのかなぁと思いました。

あと去年もM-1についてのブログで書きましたが、弟のボケが弱いんですよ。ツッコミでガンッとネタの出来を上げている感じがします。勿論、実力はあってうまい、だけどもボケが弱い。ミキの漫才の一個のボケを、あのペースで聞かずに、掻い摘んで聞いたらわかると思います。

んん、その辺りも強くなれば最強やと思いました。

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8組目 トム・ブラウン『なかじまくん』

 

理解できないから面白い、これに尽きると思います。型にもハマらないし、理解もできない、だから面白い。「なかじまくんを5人集めて合体させて、なかじマックスを作る」という題材、それだけで面白い。

何気にツッコミが最後の方はノリノリなのと、合体する前のボケの動作がめっちゃ面白いんですよね。そういう派生した見方もできる、とても変やけどめちゃくちゃ面白い漫才やと思いました。

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そしてここまで何処かのコンビがウケてもその次は冷えていた会場にやっと火がつきました。

おそらく、トムブラウンを見たことかない人たちの前でトムブラウンは自らのヘンテコ漫才をやりきり、爆笑を取った。

そこにはかなりのエネルギーが働いたと思います。

 

会場が暖まった状態で、残すは2組。

今大会ファイナリストでは最年少コンビで霜降り明星か、優勝候補和牛か、9組目は霜降り明星でした。

 

9組目 霜降り明星『豪華客船』

 

準決勝での評判は聞いていましたが、会場にハマる、ハマる。全ボケ大ウケ。粗品のツッコミとせいやのノリノリのボケ。ツカミから全体の流れ、演技や2人のコンビネーション、そして畳み掛けも問題なく怒涛のように笑いが押し寄せます。

今大会、ジャルジャルに次ぐ爆発をした霜降りは高得点を叩き出します。

 

合計 662点

 

審査員コメントではナイツ塙の発言が印象的でした。「芸人として2人は強い」

まさにその言葉が2人に当てはまると思います。キン肉マンでいうところの、超人パワーなるものが芸人にもあるならば、霜降り明星の芸人パワーは圧倒的に高い。

一気に優勝候補に踊りでました。

 

そして、

10組目 和牛 『ゾンビ』

 

和牛は前大会もそうでしたが、三回戦、準々決勝までは大丈夫なのか?とヒヤヒヤさせるくらい勝負ネタではないのをかけて、準決勝でやっと秘密兵器を出してきます。

そしてそれは圧倒的に強いネタ。

『ゾンビ』、前半はゆったり目に進み、物語の序章のようです。しかしながら、後半で一気にデカイ笑いを入れる。ネタの構成、演技、技術、抜群です。うますぎる。

さすが、和牛といったところ。

 

得点も高く、合計は656点でした。

 

これでファイナルステージ進出コンビ3組が決まります。

 

 

ジャルジャルー和牛ー霜降り明星

 

ファイナルステージは

次回(後編)つづきます。

 

おわり。